電気錠とは？その仕組みを徹底解説

電気錠とは？

電気錠とは、電気信号を利用してドアの施錠や解錠を行う錠前のことです。従来の物理的な鍵とは異なり、リモコンやカード、スマートフォンなどを使って操作します。電気錠は住宅だけでなく、商業施設や公共施設にも広く導入されるようになっており、セキュリティと利便性を兼ね備えた次世代の鍵システムとして注目を集めています。

電気錠の仕組み

電気錠は大きく分けて「ロック機構」、「操作機構」、「制御機構」の3つの要素から成り立っています。
「ロック機構（本体部分）」のみを電気錠と呼んでいることも多く、タカハロックはこの「ロック機構」部分であり、それに「操作機構」と「制御機構」を組み合わせて使ってもらいます。電気錠という場合、文脈により「ロック機構」のみを指す場合や、「操作機構」「制御機構」も含めてシステム全体を「電気錠」と呼ぶこともありますので、ご注意ください。
では、それぞれの部分の仕組みを詳しく見ていきましょう。

ロック機構

ロック機構は、物理的にドアを施錠するためのパーツです。一般的な電気錠では、デッドボルト（補助錠）やラッチボルト（本締め錠）が使用されます。電気信号によりモーターやソレノイドが作動し、ドアの施錠・解錠を実行します。電気錠のロック機構は、強力な物理的バリアとなり、不正侵入を防ぐ役割を果たします。

操作機構

操作機構とは、利用者が電気錠を施錠・解錠するためのインターフェイスです。操作方法は多岐にわたり、以下のようなものがあります：

キーパッド：数字キーを入力して施錠・解錠するタイプ。暗証番号を設定することができます。
ICカード：非接触型ICカードを電気錠の読み取り部にかざして操作します。社員証や学生証としても利用可能です。
リモコン：車の鍵のように、リモコン操作で施錠・解錠が可能なタイプ。
スマートフォンアプリ：BluetoothやWiFiを利用して、専用アプリから操作します。遠隔操作が可能なモデルも存在します。

制御機構

制御機構は、電気錠の中核部分であり、動作の指示を行うコンピュータユニットです。入力された信号を解析し、正しい情報であれば解錠指令を出します。不正な操作が行われた場合には警報を発すなど、安全性を確保するための機能も備えています。また、解錠履歴を記録することで、誰がいつ入退室したかを確認することもでき、内部セキュリティの管理に役立ちます。

電気錠の得意なこと

電気錠は、従来の鍵に比べて、以下のような点で優れています。

高いセキュリティ: 暗証番号やICカード、生体認証など、さまざまな認証方法を組み合わせることで、高いセキュリティを実現できます。
利便性: 鍵を持ち歩く必要がなく、暗証番号やICカード、スマートフォンなどで解錠できるため、利便性が高いです。
遠隔操作: スマートフォンやインターネットを通じて、遠隔から施錠・解錠を操作できる製品もあります。
入退室管理: 入退室履歴を記録できる製品もあり、セキュリティ管理や勤怠管理に役立ちます。

電気錠の使用例

電気錠は、オフィスや商業施設、マンション、ホテル、病院、工場など、さまざまな場所で使用されています。

オフィス: 入退室管理システムと連携させることで、部外者の侵入を防ぎ、セキュリティを高めることができます。
商業施設: 営業時間外のセキュリティ対策や、従業員の入退室管理に利用できます。
マンション: オートロックシステムと連携させることで、不審者の侵入を防ぎ、居住者の安全を守ります。
ホテル: ルームキーとしてICカードやスマートフォンを利用することで、利便性を高め、鍵の紛失リスクを減らせます。
病院: 薬品庫や手術室など、セキュリティレベルの高い場所で使用されています。
工場: 部外者の侵入を防ぎ、機密情報や危険物の管理に利用できます。

電気錠のメリット

電気錠には、以下のようなメリットがあります。

高いセキュリティ: 鍵の複製が困難なため、ピッキングなどの不正解錠に強いです。
鍵の紛失・盗難リスクがない: 暗証番号やICカード、スマートフォンなどで解錠するため、鍵を持ち歩く必要がなく、紛失・盗難のリスクがありません。
入退室管理が容易: 入退室履歴を記録できる製品もあり、セキュリティ管理や勤怠管理に役立ちます。
遠隔操作が可能: スマートフォンやインターネットを通じて、遠隔から施錠・解錠を操作できる製品もあります。
ハンズフリー解錠: 生体認証やスマートフォンと連携することで、ハンズフリーで解錠できる製品もあります。

電気錠のデメリット

電気錠には、以下のようなデメリットもあります。

停電時に使用できない場合がある: 停電時には、電池式のバックアップ電源がない場合、施錠・解錠ができなくなることがあります。
導入コストが高い: 従来の鍵に比べて、導入コストが高くなる傾向があります。
電子機器のため故障のリスクがある: 電子機器のため、故障のリスクがあります。
暗証番号やICカードの管理が必要: 暗証番号やICカードの紛失・盗難には注意が必要です。

電気錠の選び方

電気錠を選ぶ際には、設置場所や用途に応じた選択が重要となります。例えば、頻繁に人の出入りがあるオフィスでは解錠スピードが速いものや、カードキー対応のものが便利です。一方で住宅では、セキュリティ性が高い暗証番号タイプや、スマートフォンでの遠隔管理ができるものも人気です。購入する際は、製品のレビューや評価、サポート体制も確認すると良いでしょう。

電気錠は、高いセキュリティと利便性を兼ね備えた錠前です。オフィスや商業施設、マンションなど、さまざまな場所で導入が進んでいます。

電気錠の導入を検討する際は、メリット・デメリットをよく理解し、使用環境や目的に合った製品を選ぶことが大切です。

タカハ機工株式会社は、福岡県飯塚市の創業45年目のソレノイド専業メーカーです。金型から全ての部品を国内自社工場で製造する「一貫生産システム」で圧倒的優位な品質・価格・納期を実現しており、国内はもとより海外でも多く製品が使用されています。長年培った技術とノウハウで「薄型・頑丈・日本製」のソレノイド電気錠「タカハロック」シリーズを開発。様々な機械製品の開発に携わっておりますので、製品開発時から是非お気軽にご相談ください。